Taki
Family’s
Journal.

経営の話は、


コーヒーを飲みながら。

社長・瀧満、常務・真由美、そして娘の佳奈恵。
エムゼックの徹底した“お客さま第一主義”の原点は、経営陣が、
一流のサービス業界で叩き上げられた現場とその思想にある。
飾らない人柄と3人の率直な言葉をひもといて見えてきた、会社の道標。

SPEAKER

瀧満社長 & 真由美常務

MITSURU & MAYUMI

「百貨店のプライドが建設業に役に立ったよね」と語る2人。井筒屋勤務を経て、常務の実家である瀧工務店(現エムゼック)を継いだ。

佳奈恵

KANAE

前職は、世界中にファンをもつ星野リゾート。日本トップクラスのサービスに従事したあと帰郷。入社後にイチから建設業を学びはじめ、いまは社員と社長夫婦をつなぐ橋渡し的ポジションに。

DISCUSSION01

“正直”を突き詰め続けた
エムゼックの仕事の舞台裏

瀧満社長(以下、社長):うちには本当に長い付き合いのお得意さんがたくさんいらっしゃって、その方々とずっと良いお仕事をさせていただくことを前提としつつ、「いい家を提案していく」という使命感を持ってやってきたんですよね。仕事をすすめる上ではもちろん「イレギュラーな要望にお応えする」こともあって。それはわかりやすくいうと、「私たちが何とかします」という意志。必ずしも決まりきったことだけではないから、その都度要望に応じた細やかな対応、ということになるよね。そのあたりが、法人も、公共工事も、住宅も手がけてきた、うちらしさってことにつながっているのかな。

真由美常務 (以下、常務):「サービス業」って言葉だけだと誤解されがちなんですが、「お客さまは神様です」「お客さまの言うとおり!」って考え方とは、ちょっと違うんですよね。むしろ、最終的にお客さまのためになることなら、多少言いにくいことも言ったりしてきました(笑)。なにせ正直なもので。

佳奈恵:住宅のお客さまだけでなく、法人・公共工事のお客さまにとっても、根っこの部分で「サービス業」という心持ちを大事にしている。まず帰ってきて実感したのが、父(社長)は本当に熱い人だったんだということ(笑)。家業が建設業だからといって、どんな経営理念をもってどんな仕事のやり方をしているかなんて、子供の時はまったく知りませんでした。でも私が学校を卒業したらサービス業界(星野リゾート)に進みたいと思ったのも、どこかしら2人の姿勢だったり、社長の思いに自然と共鳴するところがあったからだといまは思いますね。

常務:数年前、とある大きな工場を建てることになったとき、うちが断熱材にくわしいから、その工場に自社負担で断熱材を入れたんです。一般的な工場だと、なかなか断熱材をいれるという発想にいたらないんですよ。コストを抑えることが大事、という考えが大きくて。でも絶対入れたほうがいいと思ったから自主提案した。それで実際稼働してみると維持費が全然違って、働きやすくて。工場長が「全然違う!エムゼックの工場はとっても快適だ」と本当に喜んでくださって。その結果、また新しい工場建設につながったりもしました。

社長:工場や公共工事の仕事は、もちろん勝ったり負けたりすることがあります。それでも会社のぶれない姿勢であるとか、姿勢とか、サービス精神みたいなところは、見てくれる人はちゃんと見てくれているというのかな。この15〜16年間は特にそれを感じるよね。人間としての生き方みたいなところに通じてる。

常務:社長が大事にしてきた「正直なものづくり」みたいなところは、家だけでなく、建物全般に言えることですね。「正直な家づくり」って言ったって、建てる人にはよくわからないじゃないですか。だからこそ、見えない部分を大事にした。たとえば、基礎のまた下に石をびしっと敷き詰めていく“こば建て”の作業なんかは、すべて手作業で行っています。真夏や真冬は、本当に厳しい作業です。全国的にも実施している工務店はあんまりないんじゃないかと思います。いずれ見えなくなるものなのに何でそこまでやるのか?そういう問いに対しては、「その部分をずさんにしてたら、最後にいいものにならないから」という答えに尽きます。うちのお客さまはそういうことに気づいてくださる方だから。だから、選んでくださるのかなと。

社長:同じ断熱材を使った家は、理屈ではその計算数値は一緒になるよね。でも、すき間があったら絶対ダメ。すき間に関するチェックは、「長期優良住宅」のチェック項目にない。「長期優良住宅」認定や「ZEH(ゼッチ)」の数値ではあらわせないものがある。そういうわかりにくいものを大事にしてきたのがうちのものづくりなんです。

DISCUSSION02

同じ風景を共有できる仲間と、
喜ばれる未来へ。

佳奈恵:技術があればすべてOKということではなくて、先輩たちの世代は同時に「礼儀」も兼ね備えていると実感します。会社のなかで、社会人としてのマナーを教えてくれるのは職人さんだったりするんですよね。

社長:僕たちもこの仕事40年くらいやってきましたけど、それだけやってると、いい時も悪いときもあった。どちらかというと苦しい時が多かったくらい(笑)。それでも安いから・早いから、といった理由で職人さんや協力業者さんを選んでこなかった。そんな浮き沈みがある時でも変わらず付き合ってくれる、そんな人たちとの仕事を大事にしてきたよね。

常務:うちの大工さんは、お客さんからすごく大事にされる方ばかり。昔からずっと棟梁さんを尊敬してくださるんです。長く使われるものを、長い時間をかけてつくっていく。それは、本当に信頼関係のある人たちとつくっていきたいもの。日本のすべての建てものがそうあってほしいなと本気で思いますよ。

佳奈恵:うちは新築で建てた工場のメンテナンスやリフォーム仕事も多いんですが、どうしても価格や納期に左右されるところもあって。こだわりの強い住宅部門と比べると、エムゼックの強みやサービス精神をどう出していくかが難しいな…と思う部分も正直ありました。そこは長年やってきた社長や常務はわかっているところでしょうけど、年月を重ねないとわからない部分があるのかな、と個人的には思っています。私たちの仕事は何もないところからものをつくるという「イメージを売る」仕事でもあるので、その部分が難しさでもありますね。大手にいて勝負しようと思うと、どうしてもIT力とか機械力に頼らざるを得ないところを、うちのような地方の工務店だと、技術力・人間力が大事にすることで戦ってきました。かけがえのない一人ひとりが、です。そういう意味で1年・3年…と技術を積み重ねていってほしいし、一緒にやっていけるようもっとバックアップしていきたいと思ってるんです。

社長:いまは「人生100年時代」といわれるよね。そうなると、一生懸命働いてきたのと同じくらいの年月が、引退したあとに待ってる。その時代をどう濃く生きていくかが、これからの人間の課題だと僕は思う。たとえばうちには定年後もバリバリ働いてもらっているベテランの大工がいるけど、社員から慕われて、お客さんからの信頼も厚くて、僕らも大事にしていて…。大手みたいな給料は出せないけれど(笑)、それってすごくいい人生なんじゃないかと。そういう意味でも彼みたいに本当の技術を身につけたら、一流・ホンモノということ。いわゆる化けの皮がはがれることがない。

常務:技術力と人間力。本当に最後はそこかなと。新人だった田中が育ったのも彼のおかげだし、いまは山本も鍛えてもらっているところです(笑)。

社長:僕がいつも言ってるのは、現場で迷うことがあったら、「お客さんが喜ぶほうを選べ」ということ。自分が、そっちがお客さんが喜ぶと思ったら、9割方間違いないからいけという気持ちなんですよ。 え?うちの田中もそう言うふうに言ってたの?なら、僕が言ってることもちょっとは伝わってるのかなあ(笑)。

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