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高い理想を掲げて船出したM・ZEC号でしたが、理想を現実にするのは生半可なことではありません。特に私は現場を預かる立場。職人ひとりひとりが、理想を体現してくれなくては、社長がうそつきだということになってしまいます。
それからの私は鬼と化しました。見えるところだけではなく、壁と壁の隙間や床下など、隠れてしまうところも徹底的に掃除する。仮設トイレも常に清潔にしておく。タバコは厳禁。だらしない服装はダメ。口やかましい私を、職人さんたちはさぞや恨んだことでしょう。それに耐えられない人はやめ、納得してくれる人だけが残りました。
しかし、そうなれば仕事はかえってやりやすくなります。第一に、あと片付けや掃除をきっちりできる職人さんは腕もいい。几帳面な仕事をします。"将来、お客様が年をとった時のことを考えて、手すりがつけやすいように下地を補強しておこうか"など、先を読んだ仕事もできます。
「我々のつくっているものは一生ものなんだ」「お客様に"高い買い物をした"と言わせない」。いつしか私たちは同じ気持ちを共有するようになっていったのです。 |
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私は常々現場で「社長の顔色は見んでいい。お客さんの顔色を見ろ」と言っています。
お客様にとって一生ものの家。膨大な話し合い、プランニング、そしてやりとりの後にやっと家が完成し、お引渡しの時に心から喜んでいただけると「こりゃあ面白い仕事だ」とつくづく思います。
だからこそ私たちは10年後、15年後を見越して、会社のすべてを託せる人材を育てなければならない。でないとアフターメンテナンスができないからです。アフターメンテナンスができなければ、「一生ものの家をおつくりします」と言った、その言葉を裏切ることになるからです。だからM・ZECは無くなってはいけない。我々のつくった家が本当に一生ものであるのなら、M・ZECも、いきいきと生き続けなくてはならない。私がいつか消えてもM・ZEC号は残る。青い海原を風を受けて走っている。楽しいことではありませんか。 |
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| 奥田専務は現場ではとても厳しい人で、我々も専務が来ると緊張しますが、じつは当たり前のことを言っておられるんです。素顔は情の厚いとてもやさしい人。男から見てもいい男だと思いますよ。 |
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| ●株式会社 M・ZEC 専務取締役 |
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昭和32年8月30日生
生まれも育ちも北九州なのに、今ではすっかり変な中津弁。
弊社ISO9001の品質管理責任者の厳しい面と、子供好きの二面性を併せ持つ。最近の愛読書は「不都合な真実」。環境問題に関心を寄せる。 |
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